PTA広報誌の作り方

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写真補正の実際

写真データの補正作業

写真データ補正作業の実際を、次の順で解説します。

  • 解像度の設定
  • モノクロ写真の注意事項
  • カラー写真の注意事項

解像度の設定

前のページでも解像度の話はしましたが、ここでは、実際誌面にレイアウトする上で、注意しなければいけないことをお話します。

MS Word で誌面上に配置した画像は、自由に拡大・縮小が可能ですが、スキャナやデジカメの元画像を誌面上で拡大・縮小するのはご法度です。正しくは、誌面レイアウトで指定された大きさに、PhotoShop Elements で拡大・縮小しなければいけません。

画面解像度の設定画面

 

実際の手順は、”画像解像度”のメニューで、

1. 「画像の再サンプル(I)」のチェックを外し、「解像度(R)」を「350」にします。

2. 次に「画像の再サンプル(I)」にチェックを入れ、解像度はそのままで、画像の大きさをピクセルまたはミリ・センチメートルで指定します。

ここでの最大のポイントは、2の”画像の再サンプル”にチェックを入れることです。こうすることにより、印刷に適した解像度を持つ指定サイズの元画像を制作することが出来ます。

モノクロ写真の注意事項

誌面がモノクロの場合、良く見かけるのが真っ黒に潰れてしまった写真です。

これを避ける補正の目安は、写真の一番明るい所(ハイライト)=黒(K)10%程度一番暗い所(シャドウ)=黒(K)90%程度に写真を調整すれば、印刷しても見易いものになります。

色調補正の設定画面

 

最初にデータがカラーなら、「イメージ」→「モード」で、グレースケール化してしまいます。

補正の手順は、色調補正でレベル補正を選択し、右図の赤丸で囲んだスライダーを動かし、全体の明暗を調整します。左のスライダーがシャドウ、右がハイライト、中間は中間色の調整用です。

調整が済んだら、スポイトツールで元画像のシャドウ部やハイライト部をクリックし、黒(K)の値を見て、この手順を繰り返すことになります。

カラー写真の注意事項

カラー写真の場合、補正には際限のないほどテクニックが存在します。

ここでは、一番手軽ですが、なかなか効果のある方法を一つだけ紹介しますので、その他の方法は書籍または、他のサイトで勉強されることをお奨めします。

その方法とは、ソフトが自動で補正する機能を使用することです。具体的には、「イメージ」→「色調補正」の”自動レベル補正”、”自動コントラスト”と”自動カラー補正”です。

特殊な写真は、この機能を使用しても満足な結果は得られないかも知れませんが、大抵の場合には、ほぼ適正なレベルに補正されますので、是非お試し下さい。

色相・彩度の設定画面

 

ただ、露出オーバーの明るすぎる写真を補正した場合は、彩度が下がることが多いので、最後に「色相・彩度」を使って彩度を上げておきます。左図の赤丸のスライダーを右に動かします。

暗めの写真(露出アンダー)も、同様に彩度を上げて調整します。

画像の保存形式

画像の保存形式は、jpg、jpeg、png、tif などたくさんありますが、一番知られているのは jpg、jpeg だと思います。

ただ、jpg、jpeg は落とし穴があり、ファイルを開いて保存するたびに画質が劣化していくことです。折角印刷に適した350dpiの解像度で調整して保存しても、ちょっとした修正を再度加えて「最高画質」で保存するたび自然とデータ圧縮が掛かり、細部が劣化した画像になっていきます。

圧縮による画質の劣化のない形式は、png や tif がありますが、ファイルサイズが結構大きくなりますので、事情に応じた保存形式を選択する必要があります。

ここで取り上げている Photoshop Elemnts は、印刷業界御用達の「psd」という専用形式で保存できます。Photoshop 独自の編集情報が完全な形で保存されます。

因みに、Word や Excel にも画像として貼り込み可能な形式は「eps」で、 Photoshop Elemnts も対応しています。Word で入稿する際は念のため、 「psd」の画像も添付しておくと安心です。