PTA広報誌の作り方

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広報誌レイアウト参考例 ”写真を生かす その2”

例えば複数誌面の中のある面だけ、全面を少しシックな色または画像で表現したいと思った時、印刷用のデータを作るためには工夫が必要となります。実は印刷する時、A4の誌面だからと言って、印刷場ではA4の紙を使用している訳ではありません。少し大きめの紙に印刷し、その四周を裁断して指定のサイズに仕上げます。

この時、裁断する際の目安にするのが”トンボ”で、これがなければ正確に裁断することが出来ないほど重要な印です。とは言っても、トンボがあっても誤差ゼロで裁断できる訳ではなく、この誤差があっても裁断した四周の外に白い部分が出ないようにする必要があります。

以下に説明する内容は、多分に印刷データ作成上、専門的になりますので、このサイトで紹介して良いのかどうか迷いましたが、複数ご質問がありましたので、掲載することにしました。必要な方だけ、お読み下さい。

誌面の例

トンボ

参考ファイルは左図をクリックしてダウンロード出来ます。

 

1ページ目は、正確な位置で裁断出来なかった例で、2ページ目が正確な仕上がりの誌面です。

 

1ページ目は拡大してみると右及び下端のピンク色が切れ、2周に白い紙の地色が見えています。雑誌などで写真が誌面一杯に使われているのを良く目にしますが、もしトンボに沿って正確に裁断されていないと、このように端に紙の地色(紙色)が見えてくることになります。

これを防ぐために、誌面に置く背景色や画像をトンボを目安に正確に配置します。”塗足し”や”ドブ”を付けると言います。

トンボの名称と役割

トンボの名称

トンボは上で説明したように、誌面を正確に裁断するために重要な役割を担っていますが、四周を裁断するだけだから四隅にあれば良いマークではありません。

 

ウィキペディアに詳しい説明がありますが、コーナー(角)トンボ、センタートンボが重要なマークです。このトンボがいい加減だと、誌面の内容が微妙に左右または上下にずれ、一見して全体的なバランスが崩れているように見える場合もあります。現在は、センタートンボを基準とし、上下左右に指定寸法を追い、裁断するのが主流です。

 

このトンボを使った裁断方法は、正確な寸法の印刷物を得る方法でもあり、例えば家庭で、どうしても規格外の大きさのプリントが欲しい場合、少し大き目の紙の中にトンボを付けて印刷することにより、簡単に制作することが出来ます。

トンボの実際の使い方

トンボの実際の使い方

では、トンボを利用して実際の背景色や画像の配置する方法です。非常に簡単です。

 

誌面の外のトンボまで、背景色や画像を引き伸ばして配置します。ページ1は誌面全体に背景色を配置する場合、ページ2は、写真やイラストなどを右上に大きく配置する場合です。

このようにデータの一部を大きく配置し、トンボに合わせて裁断する方法を、「裁ち落とし」と言います。

 

この方法であれば、あってはいけない事ですが、裁断位置が多少ずれても誌面の端に紙色が見えるような事を避けることが出来、例えばA4誌面を作成する場合、一回り大きいB4サイズの用紙設定をし、その中にトンボと記事を配置することになります。

ただし、実際に使う場合は広報誌という性格上、雑誌とは違って、誌面上部に発行年月日などが印刷される事が多いと思いますので、それらの判読の妨げにならないように配慮しなければならないのは、言うまでもない事です。

Wordとトンボ

Wordは別のページでも書きましたように、印刷用の専門ソフトではなく、高機能ワードプロセッサーです。つまり定型或いはユーザー定義による用紙サイズの中に、文字や簡単な図形・表などを作成するための機能が満載されています。

ただ、このページで解説した「裁ち落とし」の誌面を作成しようとした場合、一工夫必要になります。こちらに方法がありますので、参考にして下さい。