PTA広報誌の作り方

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広報誌レイアウト ”レイアウトの死角”

現在たくさんのレイアウト本が売られていますが、綺麗なレイアウトや落ち着いたレイアウトは、基本的に押さえておかなければいけない所があり、その部分の処理を上手にしているのが、安心して見て・読める基本条件になっています。

レイアウトの死角

レイアウトの死角

参考ファイルは右図をクリックしてダウンロード出来ます。

 

参考ファイルの上は縦書き誌面、下は横書き誌面の全体を表しており、図の中の赤い矢印は、視線の動きです。

 

本を速読する場合をイメージしてみると、人の視線は縦書きと横書きの文章の場合では、そのページの内容を把握しようと、違った目の動きをします。

 

つまり縦書きの場合は、誌面右上から左下へ、横書きの場合は、誌面左上から右下へが、その誌面をざっくりと見る場合の視線の動きで、図の中の○印で囲った部分が、”目につきにくい所”になります。

死角部分の処理

これら”死角”ともいえる部分の処理方法は、おおまかに3つあります。

  • なにも置かず、空白のまま
  • 罫線を使った囲み記事
  • 写真、図版、表やグラフなどを配置

 

一番目の”空白のまま”にしておくのは、たくさんの情報を提供するという広報誌の性格上、論外かも知れません。

二番目の囲み記事が最もポピュラーな解決方法ですが、カラー誌面の場合は罫線をカラフルにしたり、見出しに色を使ったりして目立たせることが案外簡単ですが、モノクロ誌面の場合、他の部分と色で区別するわけには行きませんので、少し厄介です。

 

解決方法は、

  • 周囲に少し大きめの余白を取り、ハデ目の罫線を使用するか、
  • その部分の記事全体に他とは違う強めのフォント(書体)を使用するか、
  • ベース(地紋)の上に記事を乗せてしまうか、”極端な例:黒地に白抜き文字”

のいずれかです。

表・グラフ

表やグラフは、たくさんの表現方法がありますが、その目的によって使い分けなければ伝えたいことが、全く伝わらないケースがあります。

単に、ある事項の割合が多いということを伝えたい表が、時間経過とその変化を示すのに使用されやすい折れ線グラフで示されていても、内容の把握に時間が掛かりますし、棒線グラフや円グラフにはかないません。また、テレビなどの報道でもよくあることですが、”花粉が昨年より多く・・・”と言われても、だからどうなんだという気がしますし、何を伝えたいのがよく分かりません。

表やグラフには、大事な事があります。それは、その表で注目して欲しい理由や比較対象を記載することです。

例えば、地球の温暖化が進んでいる状況を伝えたいのに、今年の各月平均気温だけを掲載しても、その表は無視されるだけでしょう。もしその表が棒グラフであるならば、1月の棒の中を色分けして、50年前の平均気温と現在の平均気温の差が一目瞭然であるように表現すれば、見た瞬間にその表の目的は達成されます。