PTA広報誌の作り方

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編集会議 記事主体の特集記事編

折り畳んだ広報誌

記事主体の場合、一番気をつけなければいけない点は、字の大きさ(タイトルと本文のバランス)と行間、それと記事の追い易さです。(ここでも、記事はグリッドレイアウトを基本にすれば作業が楽です。)

 

もう一度、参考-5 を見て下さい。縦書きの文の上に、”9pt 15.75pt”など書いてありますが、”9pt”が字の大きさ、”15.75pt”が行間を表しています。(pt はポイントと読みます。現在の日刊紙の本文は、殆どが”10〜11pt”程度で、行間は記事のボリュームで微妙に調整しています。)

効果的なフォントサイズとウエイト

読者は、「記事タイトル」→「リード」→「見出し」→「本文」の順序で読み進みます。デザインを行う上でのポイントは、読者が記事内容に関心を持ち、自然に誌面に入っていけるように、「記事タイトル」(大)から「本文」(小)の順に、フォントの大きさ・太さを変化させることです。

 

タイトルと本文のバランスですが、本文のフォントの大きさを”9pt”とした場合、タイトルが”10pt”ではあまり迫力がありません。

参考-5 の下の方に、”新ゴ 6.5pt”とか”リュウミン 6.45pt”とか赤で書きましたが、パソコン上で、微妙な大きさや行間もまで指定することが可能です。(新ゴ、リュウミン等は、モリサワのフォント名です。)

 

例えば本文を 10pt 明朝体とした場合、

  • 見出しは少し太めの明朝 or ゴシックで 12pt
  • リードは、見出しより更に太目で 12〜13pt
  • 記事タイトルは、締まった感じに見せるため、30pt 級〜のフォントを使用するか、イラストで作ってしまう手もあります。
記事タイトルは、7〜8文字が理想的で、長くても10文字程度のアイキャッチと考えて下さい。

記事が読み易い標準設定

覚えておいて戴きたいのは、特にフォントの大きさと行間は、最も読み易い標準がある、ということで、同一誌面の中では、

  • 本文はなるべく同じ大きさ・行間で統一し、
  • タイトルは、記事のボリュームと重要度に応じて大きさを変えることで、
誌面に纏まりが出てきます。また、写真のコメントや注釈などは、本文よりも2〜3ポイント小さなフォントでも良いと思います。

同一誌面の記事毎にフォントの大きさや行間を微妙に変化させているのは、例えば、依頼したより字数の多い原稿や、反対に少ない原稿を調整する場合の最終手段だと考えて下さい。

自然な視線の流れを考える

次に、自然な視線の流れとは、人間の視覚動線の習慣を守るということです。難しく聞こえますが、縦書きの記事を読む場合、人は自然に本文を右から左へ、次の段へ移って、また右から左へ(古いけど、何かの唄か〜w)視線が移動しますので、この原則を守るという簡単なことです。

 

例えば 参考-8 を見て下さい。上半分の「タイトル1」と「タイトル2」は、それぞれ独立した記事であることが、タイトルの字の大きさやサブタイトルなどで分割されていることから、容易に分かりますし、また、記事Aから記事Bへも、「右下へ続く」等の注釈なしで自然に読むことが出来ます。

 

さあ!では、目のトレーニングです。参考-8 の下半分、少し極端に作りましたが、編集者の意図は記事をABC順に読ませることです。どうです、読めますか?

読ませたい編集者の努力は尊重するとして(?)、案が出来上がった時点で、自分で読み返してみれば、自ずと編集構成の悪さに気が付くと思います。要は、読み易さ第一です。

最後の詰めです

これで誌面案が完成したと思いますが、ここでも大切なのは、広報誌関係責任者のチェックを受けること。誤字・脱字なども校正してからチェックをお願いします。勿論、”面が割れる写真”も、チェック対象です。

 

次は、1誌面の中に複数の記事がある場合です。複数記事編で解説しますのでご覧下さい。

編集上のタブーについて

実は、参考-8 の誌面の上下を分けている線は、昔から【ハラキリ】と呼ばれ、広報誌などの編集上、タブーな様式とされていました。今でも、忌み嫌う人や、使ってはいけないと言う人もいますが、どうしても誌面構成上使わなくてはいけないことがあると思います。

私の個人的な意見ですが、読みにくくならない場合は、”いいんじゃない!プロじゃないんだから。”で、割り切っても良いと思います。(昔気質の方には、ごめんなさい m(_ _)m。)

ただ、”行頭に句読点が来たり、一文字しかない行 etc”、いわゆる禁則処理違反は、避けるべきです。(このサイトでも、気をつけているつもりですが、それぞれのパソコン環境によって見え方が違ってきますので、もしあったら御免なさい。)

 

広報誌本文レイアウトの参考資料

参考-9 に”10pt”と”9pt”の大きさ・標準行間で、縦の文字数を変えたテンプレートを用意しましたので、記事の枠を決める際の参考にして下さい。(:縦のスペースがあまりない時でも、本文の字数は10文字以下にしない方が無難です。)