広報誌の作り方
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印刷入稿時の注意
Q2 原稿と印刷とでは、写真の色が違ってくるのは何故か?
Ans
印刷専用ソフトでカラーの設定が間違っている場合はあまりないのですが、ワードやエクセルでデータを作ったり、デジカメの画像をそのまま印刷屋さんに渡した場合、印刷する紙の種類にもよりますが、少し「くすんだ」感じになることがあります。
理由は、「制作」の「制作知識編」でも書きましたように、色を表すには、RGB(3色)とCMYK(4色)の方法があり、デジカメの画像は主にRGB(sRGB)です。
RGBは光の3原色で、赤・緑・青が全て混じると「白」になります。CMYKは印刷用の色で、インクジェットプリンタのインクに相当し、CMYの3つを混ぜ合わせると「黒」になります(Kは黒を表します)。
おのおのの色の広がりはRGBがCMYKより広く、写真を印刷する場合は、RGBデータをCMYKに変換する(色域の狭い方に合わせる)ため、どうしても色の再現性が一段低い所で落ち着きます。従って、少し「くすんだ」感じに見えることがあります。
Q3 ワードやエクセルで作ったデータと色が違うのは何故か?
Ans
Q2と同じ内容になりますが、ワードやエクセルの描画機能を利用して作った図形の色は、RGBです。これを印刷用のCMYKに変換すると、「真っ赤」→「少し彩度のおちた赤」のようになります。
少し専門的になりますが、ワードやエクセルの字の色と図形の色は、アクロバットなどを使用してCMYKに変換すると、黒の字は、K100%(ベタと呼ばれる黒)になりますが、黒の線または黒の塗りは、CMYが混合された黒になります。しかもCMYが同量ではなく、微妙に混合割合の違った黒で、良くみれば分かりますが、本当に100%黒が欲しい部分では注意が必要です。
Q4 入稿後、イラストの一部変更を依頼したいが、大変な作業になるのか?
Ans
入稿後イラストの一部に変更が出ることはよくある話ですが、そのイラストのデータが画像なのか、専用ソフトによる線画なのかで、全く違います。
画像の場合、その中の一部を背景ともに消去するのは比較的簡単ですが、背景を活かして言葉やサインなどを消去したり、追加したりするのは結構時間の掛かる作業になります。
線画の場合は、きちんとした指示用のイラストがあれば、専用ソフトでの作業は楽ですが、困るのは「こんな雰囲気で、後はおまかせ」となると、途端に難しくなります。理由は人の感性が介在するようになるからです。少なくとも、変更した部分をスキャニングできるだけのデータを渡して、修正をお願いするのが、手戻りもなくスムーズにことは運ぶと思います。
Q5 入稿後、記事の修正を依頼したいが、大変な作業になるのか?
Ans
入稿後文字の修正、削除・追加もありがちです。徹底的にチェックしてから入稿すれば良いのですが、所詮は人間のすることですから、何かの修正は出てきます。
原稿を修正可能なテキスト状態で入稿し、数文字を削除・追加することは、さほど面倒なことではありませんが、専用ソフトで文字をアウトライン化(図形化)した場合は、その部分を再度入稿した方がよいことがあります。
ただし、既に印刷用のフィルムを作成した後ですと、もう一度フィルムを作る費用が発生しますし、文字の追加・削除により、誌面に余白が生まれたり、なくなったりする場合の指示は、きちんと依頼しなければ、トラブルの元です。
Q1 どんなファイル形式で入稿するのか?
Ans
一言でいいますと、多種多様です。
印刷用の専用ソフトでなければ受け付けてくれない印刷屋さんもあれば、ワードやエクセルで受け入れ可能な印刷屋さん、編集作業をさせてくれなければ受けないという印刷屋さん・・・・。
勿論専用ソフトで作成したファイルならば、ファイルのバージョンを間違わない限りOKですが、最近ではワードやエクセルデータでも良い印刷屋さんも増え、以前より便利になってきています。
また、全世界共通ファイル形式の PDFファイルで、入稿可能な印刷屋さんもたくさんありますので、データ作成以前に、決まった印刷屋さんがある場合、入稿ファイルの形式を確認しておくことが必須です。