PTA広報誌の作り方

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広報誌作りの花形 写真

編集会議 グルグル空回り?

広報誌の中でも訴求力が高い写真の撮影です。

 

最近はプロでも使用しているデジカメで、写真を撮影する方が多いと思います。屋外での撮影では問題が少ないのですが、暗い室内や舞台等でのデジカメ撮影は注意しなければいけません。(ここでデジカメと言っているのは、右図のようなコンパクトタイプのものです。)

確かに昔の”バカチョン”よりは、色々な撮影モードが付いていて、簡単・綺麗に撮れますが、過信しすぎるあまりの落とし穴もあります。

 

一般的なデジカメに付属しているフラッシュと、カメラ設定の解像度の問題です。

フラッシュ撮影の落とし穴

フラッシュ”が付いているから、暗い所での撮影も問題ない、と思うのは大間違い。

 

デジカメ内蔵のフラッシュの有効範囲は、せいぜい人物スナップ撮影の3m前後。文化祭などで舞台上の人物を撮ろうと思って近づいても、距離は見た目より結構あります。

因みに、学校の舞台の設計上の最低条件は、間口10m、奥行き4.5mですから、舞台にカメラを乗せ、正面奥の人物を撮ろうと思っても、その距離は既にフラッシュの能力限界一杯です。ましてや奥の背景や、舞台裾の人物は”黒子”同然になってしまいます。

 

離れて撮影し、”フラッシュ発光”→”撮った!”、と思っても、前の数列の頭だけがくっきりで、写したい所は真っ暗がオチです。(パソコンで明るさ補正は出来ますが、限度があります。まず、印刷用としては使い物になりませんし、誌面がモノクロだからOKという問題でもありません。)

もちろん夜景撮影モードにしても、根本的な解決にはなりません。また、昔ASA、今はISOと言っている、受光感度を、通常のISO100から、ISO1600や3200などに上げても、画質が粗くなるだけで、綺麗な写真は期待出来ません。最近のデジカメでもISOは800が限度だと思います。

 

デジカメは、出来る限り近づいて、ここでOKと思った時、更に一歩近づいて撮影するのが鉄則です。これが望めなければ、大光量の外付けストロボを使用するしかない、と割り切り、近所の写真好きの方にお願いするのが無難だと思います。

フラッシュ撮影の注意事項

文化祭で展示物等を撮影する時、フラッシュを使うにはちょっとしたコツがあります。

生け花などの静止物は、正面から撮ったときに全体の様子が分かり、一番綺麗なアングルなのですが、この場合は、フラッシュの限度一杯まで距離を置いて、撮影するのが原則です。何故か?

 

こういった静止物は壁際に置かれることが多く、近づいてフラッシュ撮影をした場合、花や枝の影もくっきりと写りこんでしまうからです。

避けるには、距離を置くか、もしくは壁にフラッシュの光がまともに当たらない別のアングルをさがすようにして下さい。

 

外付けの大光量ストロボを使う場合でも、天井面が白い場合 45°上向きに発光させるとか、ストロボに薄いビニールを被せて光量を調整することが必要です。

デジカメの設定とズームについて

デジカメは 参考-2 のように、撮影時のカメラ本体の設定により画質が大きく左右されます。

参考-2 の左の画像は低解像度(72dpi)、右の写真は高解像度(350dpi)で撮影したものを、同じ大きさにしたものです。違いは一目瞭然で、ギザギザ(シャギー)の目立つ写真は、印刷には不適です。

理由は他のサイトの説明に任せて、覚えておいて欲しいのは、低解像度でもなるべく大きなサイズに設定して撮影するということです。

 

例えば、デジカメの画質設定で標準モードの1024×768ピクセル高圧縮より、同じ標準モードでも2048×1536ピクセル低圧縮の方が、印刷用として圧倒的に優れた画質を得ることが出来ます。ただし、サイズの大きな写真はデジカメのメモリーをたくさん消費しますので、メモリー容量は1ギガ以上の方が、枚数をあまり気にせず撮影に専念出来ます。

 

長くなってきましたが、あと一つ。デジカメには光学ズームとデジタルズームがありますが、デジタルズームは使わない、ということも大切です。デジタルズームは、光学ズームした写真の中の一部を、更に機械的に画像処理して拡大するため、画像が劣化するからです。これも覚えておいて、損はありませんよ。

画像解像度と印刷

商業印刷に使用している写真の解像度は、300〜400dpiです。画像の解像度と掲載する写真の実寸は密接に関連しています。サイズの大きな写真の縮小=OK、サイズの小さな写真の拡大=画像劣化と大まかに覚えておけば、十分だと思います。

 

広報のいいところ

何と言っても、”自由に写真が撮れる!”。運動会など、普段は観覧席からしか撮れない写真も、広報の腕章を巻いて競技場内へ。違った角度から迫力のある写真撮影ができて、これぞ”広報の特権”です。でも、カメラを覗くのに夢中になって、他のPTAの撮影を妨げたり、危ないほど競技に近づいたりしないように、注意しましょうね。